勿忘草の咲く町でのロケ地がどこなのか、放送を前に気になっている方へ。NHKプレミアムドラマ「勿忘草の咲く町で 〜安曇野診療記〜」は、信州・安曇野を舞台にした医療ヒューマンドラマです。本記事では勿忘草の咲く町でのロケ地として確定している北アルプス医療センターあづみ病院や、早春賦歌碑、常念道祖神、松本のあがたの森公園を、撮影の経緯と訪ね方まで具体的にまとめました。
すでに安曇野を訪れた人もこれから行く人も、あの病室の窓から見えた北アルプスの稜線や、月岡美琴が歩いた道を、自分の足でたどれるように整理しています。原作既読の方には、夏川草介さんが描いた「梓川病院」の世界が、実際のどの土地に重ねられたのかも見えてくるはずです。
勿忘草の咲く町でのロケ地・確定している撮影場所
| 撮影場所 | 所在地 | 役割・シーン |
|---|---|---|
| 北アルプス医療センターあづみ病院 | 北安曇郡池田町 | 劇中「梓川病院」。院内撮影 |
| 早春賦歌碑 | 安曇野市穂高 | 穂高川沿いの安曇野の風景 |
| 常念道祖神 | 安曇野市 | 常念岳を望む道祖神 |
| あがたの森公園 | 松本市県3丁目 | 旧制松本高校の洋風校舎 |
| 梓川沿いの桜並木 | 安曇野市・松本市周辺 | 春の安曇野の象徴シーン |
放送はNHK BS・BSP4Kで2026年6月28日スタート、毎週日曜22時、全8話。安曇野市内でのクランクインは4月11日でした。
勿忘草の咲く町でのロケ地・あづみ病院はどこで撮影された?
勿忘草の咲く町でのロケ地で中心になるのが、劇中の「梓川病院」のモデルとして撮影に使われた北アルプス医療センターあづみ病院です。長野県北安曇郡池田町大字池田3207番地1にある総合病院で、地元の市民タイムスの報道によれば、5月9日に院内で撮影が行われました。
主人公の看護師・月岡美琴(福本莉子)と研修医・桂正太郎(菅生新樹)が高齢者医療と向き合う、その内科病棟の空気が、この実在の地域病院でかたちになっています。
| 北アルプス医療センターあづみ病院の基本データ | |
|---|---|
| 所在地 | 長野県北安曇郡池田町大字池田3207-1 |
| 最寄駅 | JR大糸線「信濃松川駅」からバス約5分 |
| 運営 | JA長野厚生連 |
| 現状 | 通常診療中の地域中核病院(見学不可) |
あづみ病院は北アルプスのふもと、池田町に建つ地域医療の拠点です。劇中の「梓川病院」が高齢患者の多い小さな総合病院として描かれているのと、実際の地域病院の役割がぴたりと重なります。
あづみ病院はJA長野厚生連が運営する地域中核病院で、最寄りはJR大糸線「信濃松川駅」からバス約5分、池田町役場にも近い場所にあります。北アルプスの稜線を背に建つ立地そのものが、劇中で何度も映る「窓の外の山並み」と地続きで、安曇野の地域医療を描くこのドラマの撮影地として、これ以上ないリアリティを持っています。
勿忘草の咲く町でのロケ地・池田町のあづみ病院が選ばれた地域医療の現実
勿忘草の咲く町でのロケ地として、わざわざ松本市街の大病院ではなく池田町のあづみ病院が選ばれたところに、この作品の核心があります。原作「勿忘草の咲く町で 安曇野診療記」が描くのは、高齢患者の多い小さな総合病院の日常で、内科病棟が準・高齢者施設のようになっている地域医療のリアルです。
原作者の夏川草介さんは、長野県松本市で医師として働きながら小説を書いてきた作家です。「神様のカルテ」で知られる夏川さんが、安曇野の高齢者医療をテーマに据えた連作短編集が、この物語のもとになっています。地域に根ざした実在の病院で撮影することは、延命か看取りかという重いテーマを絵空事にしない選択だったのではないかなと思います。
あづみ病院のような地方の総合病院は、救急から看取りまでを一手に引き受ける「地域の最後の砦」です。月岡美琴と桂正太郎が向き合う患者像は、まさにこうした地域病院でこそ生まれます。劇中名の「梓川病院」は架空ですが、その手触りは池田町のあづみ病院で確かに撮られています。
あの安曇野の病棟で月岡美琴と桂正太郎はどう動いたか
勿忘草の咲く町でのロケ地を歩くと、月岡美琴と桂正太郎がどんな距離感で患者に向き合っていたかが、土地の空気ごと思い出せます。あづみ病院の窓の向こうには北アルプスの稜線が広がり、その景色が二人の医療現場の背景になりました。
看護師・月岡美琴が患者と向き合った内科病棟
月岡美琴は信州松本の国立大学看護学部を出て、安曇野の総合病院で働く3年目の看護師です。あづみ病院の内科病棟は、高齢の患者が多く、準・高齢者施設のような空気をまとっています。延命か看取りかという重い問いの前で、美琴が立ち止まる場面の背景には、池田町の静かな病院の質感がにじみます。
福本莉子さんは撮影地の安曇野について「空が広いのと、アルプスがすごくきれいで癒やされます」とコメントしています。あの広い空は、内科病棟の窓辺のシーンの空気そのものだったのかもしれません。
花を愛する研修医・桂正太郎が持ち込んだ色
桂正太郎は東京の花屋の家に生まれ、花にくわしい新人研修医です。外科研修を終えて内科病棟へやってきた彼が、患者一人ひとりへ真剣に向き合う姿に、勿忘草の咲く町での物語の核があります。安曇野には多くの花が咲き、その色彩が桂のキャラクターと響き合います。
菅生新樹さんは「花が大好きなので、豊かな自然の美しさは目を見張るものがあります」と語っています。原作者の夏川草介さんも「多くの花々が登場する」と触れていて、安曇野の自然が桂正太郎という人物の背骨になっていることが伝わります。
勿忘草の咲く町でのロケ地を安曇野・松本で並べて見る
勿忘草の咲く町でのロケ地は、池田町のあづみ病院を中心に、安曇野市と松本市の風景にゆるやかに広がっています。市民タイムスの報道をもとに、確定している撮影場所をエリアで並べると、巡礼の動線が見えてきます。
| エリア | 撮影場所 | 性格 |
|---|---|---|
| 池田町 | 北アルプス医療センターあづみ病院 | 劇中「梓川病院」の院内 |
| 安曇野市穂高 | 早春賦歌碑 | 穂高川とわさび田の風景 |
| 安曇野市 | 常念道祖神 | 常念岳を望む道祖神 |
| 松本市 | あがたの森公園 | 旧制松本高校の重要文化財校舎 |
| 安曇野・松本周辺 | 梓川沿いの桜並木 | 春の安曇野の象徴 |
勿忘草の咲く町でのロケ地はいつ撮影され、どんな場所なのか
勿忘草の咲く町でのロケ地の撮影は、2026年春の安曇野で進みました。市民タイムスによれば、安曇野市内でのクランクインは4月11日。その後、池田町のあづみ病院では5月9日に院内撮影が行われ、安曇野市の早春賦歌碑や常念道祖神、松本市のあがたの森公園、梓川沿いの桜並木でもカメラが回っています。
早春賦歌碑——穂高川とわさび田が広がる安曇野の原風景
早春賦歌碑は安曇野市穂高にあります。「春は名のみの風の寒さや」で知られる唱歌「早春賦」を記念して建てられた歌碑で、穂高川沿い、わさび田とニジマス養殖場が広がる場所に立っています。安曇野ICから約5km・15分、JR大糸線穂高駅からタクシー約10分で、普通車10台分の駐車場があります。
水と山が同じ画面におさまる安曇野らしい風景は、医療の物語に流れる時間の優しさと相性がいい土地です。早春賦歌碑のまわりに立つと、ドラマの安曇野が決して作り物ではなかったことが分かります。
常念道祖神——常念岳を背に桜を従えた撮影スポット
常念道祖神は、両脇に桜の木を従え、常念岳を望める絶景スポットとして知られます。安曇野は道祖神の宝庫といわれ、なかでも常念道祖神は彫刻の表現が豊かで、安曇野ロケーションガイドにもロケ地として登録されています。安曇野の信仰と暮らしが、ひとつの石仏に凝縮した場所です。
あがたの森公園——旧制松本高校の洋風校舎が残る松本の文化拠点
あがたの森公園は松本市県3丁目2102-15にあります。大正8年(1919年)開校の旧制松本高等学校の木造洋風校舎が残り、本館・講堂は国の重要文化財です。淡いブルーの校舎とヒマラヤスギの並木、日本庭園の池が公園のシンボルで、JR松本駅から徒歩約25分。月岡美琴の母校という設定の「信州松本の国立大学」を思わせる、学びの香りが残る一帯です。
ドラマで見た梓川病院、実物のあづみ病院とどう違う?なぜ安曇野が選ばれた?
劇中の「梓川病院」の院内シーンは、池田町の北アルプス医療センターあづみ病院で撮影されました。劇中名と実在名が違うのは、原作小説「勿忘草の咲く町で 安曇野診療記」で病院が「梓川病院」と名づけられているためで、ドラマもこの設定名を引き継いでいます。実在のあづみ病院は通常診療中の地域中核病院なので、外観や内部の細部は劇中の演出に合わせて選ばれたカットになっているのかもしれません。
なぜ安曇野なのか。原作からすると、答えは土地そのものにあります。夏川草介さんは長野県松本市で医師として働く作家で、安曇野の高齢者医療のリアルを描いてきました。県外から移り住んだ夏川さんが「多くの花々が登場する」と語る通り、花と山と水のある安曇野は、延命と看取りという重いテーマを、やわらかく受け止める器として選ばれたのではないかなと思います。
勿忘草の咲く町でのロケ地に重なる「梓川」という地名の意味
勿忘草の咲く町でのロケ地を読み解くうえで外せないのが、劇中の病院名「梓川病院」です。梓川(あずさがわ)は北アルプスを源に松本平を流れる実在の川で、安曇野の田園を潤してきた土地の背骨です。架空の病院名にこの川の名を冠したところに、作品が安曇野という土地そのものを主役にしようとした意図がにじみます。
市民タイムスによれば、撮影では梓川沿いの桜並木もロケ地になりました。春の安曇野を象徴するこの並木は、クランクインの4月中旬という時期とも重なります。原作の連作短編に流れる季節のうつろいを、実景でとらえようとしたのかもしれません。
原作「勿忘草の咲く町で 安曇野診療記」は、2016年から2019年にかけて小説誌に連載され、2019年に単行本化された連作短編集です。患者一人ひとりの人生を一話ずつ描く構成は、安曇野の四季の風景と分かちがたく結びついています。だからこそロケ地も一点に集中せず、病院・歌碑・道祖神・公園・桜並木へと、土地全体に広がっているのだと考えられます。
勿忘草の咲く町でのロケ地への行き方と、安曇野で楽しむポイント
勿忘草の咲く町でのロケ地は、安曇野市・松本市・池田町にまたがって点在しています。車での移動が便利なエリアですが、JR大糸線を使えば穂高駅・信濃松川駅を拠点に主要スポットを回れます。
| 訪問の実用情報 | |
|---|---|
| あづみ病院 | 診療中の病院のため見学・院内撮影は不可。外観の見物も患者・職員の妨げにならない範囲で |
| 早春賦歌碑 | 穂高駅からタクシー約10分/駐車場あり(普通車10台)/屋外・見学自由 |
| 常念道祖神 | 田畑のなかの道祖神。周辺は私有地・農地のため路上駐車や立ち入りに配慮を |
| あがたの森公園 | 松本駅から徒歩約25分/公園・校舎は見学可(旧制高等学校記念館) |
| ベスト時期 | 桜並木は4月中旬が見頃。クランクインと同じ春の安曇野を味わえる |
常念道祖神や梓川の桜並木は田畑や住宅地に近い場所もあります。地元の暮らしの場であることを忘れず、農作業や生活の妨げにならないよう静かに巡るのがロケ地ファンのマナーです。
勿忘草の咲く町でのロケ地をたどる安曇野・松本の旅は、ドラマの「あのシーン」をもう一度呼び戻す時間になります。思い出は、ロケ地に宿る——放送を見たあとに早春賦歌碑や常念道祖神を訪ねれば、月岡美琴と桂正太郎が向き合った安曇野の空気が、きっと立ち上がってくるはずです。

コメント