ファーストクライのロケ地はどこなのか——日本テレビ水曜ドラマ『ファーストクライ 母子救命救急班』を観て、比嘉愛未さん演じる光井明希が走った赤羽の商店街や、セレブ病院「聖フィオナ病院」の重厚な外観に見覚えを感じた方も多いはずです。ファーストクライのロケ地は、東京・赤羽の下町と丸の内の名建築、そして千葉・埼玉の施設を組み合わせて作られています。
この記事では、ファーストクライのロケ地と撮影場所を、第1話で登場したシーンごとに整理しました。聖フィオナ病院がどの建物で撮られているのか、赤羽のコインロッカーや餃子の店はどこなのか、住所とアクセスまで具体的に追いかけます。すでに赤羽を訪れた人もこれから聖地巡礼に行く人も、あの母子の命をめぐる物語を、実際の場所から振り返ってみてください。
ファーストクライのロケ地はどこ?聖フィオナ病院と赤羽の撮影場所
まず『ファーストクライ 母子救命救急班』のロケ地を俯瞰します。物語の主舞台であるセレブ病院「聖フィオナ病院」は一つの建物ではなく、丸の内の名建築と埼玉・千葉の施設を組み合わせて構成されています。光井明希が生きる下町パートは東京・北区赤羽に集中しています。
ファーストクライ 主なロケ地一覧(第1話時点)
| 劇中の場所 | 実際の施設 | 所在地 |
|---|---|---|
| 聖フィオナ病院の外観・ラウンジ | 日本工業倶楽部会館 | 東京都千代田区丸の内1-4-6 |
| 病室・院内レストラン | 恵愛病院(グランドスイート/4階ラウンジ・フジビュー) | 埼玉県富士見市針ケ谷526 |
| カンファレンス会議室 | オークラ千葉ホテル 宴会場「ブリストル」 | 千葉県千葉市中央区中央港1-13 |
| 院長室 | RIMATE A Studios | 埼玉県新座市馬場2-5 |
| 赤ん坊が見つかったコインロッカー | 丸久駅前ビル西側 | 東京都北区赤羽1-13 |
| 餃子を食べようとした店 | 大衆酒場 かぶら屋 赤羽店 | 東京都北区赤羽1-15-1 |
| 明希が電話で走った商店街 | 赤羽一番街商店街 | 東京都北区赤羽1-17 |
聖フィオナ病院は「華やかなセレブ病院」という設定です。その外観と内装のほとんどを担っているのが、丸の内の日本工業倶楽部会館という登録有形文化財の建築でした。撮影場所を一つずつ、シーンの記憶とともにたどっていきます。
赤羽で明希が餃子を手に走ったロケ地をたどる
物語は、コインロッカーに置き去りにされた赤ん坊の産声から動き出します。その舞台になった赤羽は、光井明希の日常が息づく下町でした。第1話の赤羽シーンは、駅から徒歩数分の一番街エリアにぎゅっと集まっています。
赤ん坊の産声が響いたコインロッカーの場所
ザブングル加藤さん演じる男性が赤ん坊を見つけたコインロッカーは、丸久駅前ビル西側(北区赤羽1-13)で撮影されています。JR赤羽駅の西口からすぐ、飲食店が並ぶ雑居ビルの一角です。人通りの多い駅前で「産声が響くまで、諦めない」という第1話サブタイトルの起点が描かれました。
駅前ビルという生活感の強い場所を選んだことで、母子救命というテーマがどこか遠い医療現場の話ではなく、私たちの街角で起きる出来事として立ち上がっています。赤羽の雑多な空気が、命の始まりの切実さを際立たせていました。
明希と羽鳥美咲が餃子を頼んだ大衆酒場
光井明希(比嘉愛未)が同僚の羽鳥美咲(徳永えり)と餃子を食べようとした店は、大衆酒場 かぶら屋 赤羽店(北区赤羽1-15-1)です。赤羽一番街の入り口近くにある、赤ちょうちんの似合う立ち飲み系の酒場でした。緊張の連続だった一日の合間に、餃子で息をつこうとする——そんな明希の人間くささが、この店の庶民的な佇まいから伝わってきます。
ところが急患の呼び出しが入り、明希は餃子のパックを手にしたまま走り出します。その舞台が赤羽一番街商店街(北区赤羽1-17)でした。アーケードの下をスマホ片手に駆けていく後ろ姿は、産婦人科医としての彼女の日常そのものです。
しおりかぶら屋の前から一番街のアーケードへ抜ける動線を歩くと、餃子を諦めて駆け出す明希の焦りが体でわかります。赤羽の飲み屋街のにぎわいが、そのまま彼女の生活の音でした。
ファーストクライのロケ地を全シーン並べて見る
聖フィオナ病院を構成する建物から下町のワンシーンまで、第1話で確認できたファーストクライのロケ地を一覧で並べます。エリアが東京・千葉・埼玉にまたがっているのが、この作品のロケ地の特徴です。
| シーン | 施設名 | エリア |
|---|---|---|
| 聖フィオナ病院の外観・院内ラウンジ・レストラン | 日本工業倶楽部会館 | 東京・丸の内 |
| 病室・院内の4階ラウンジ | 恵愛病院 | 埼玉・富士見市 |
| 母子救命プロジェクトを説明したカンファレンス | オークラ千葉ホテル「ブリストル」 | 千葉・千葉市 |
| 神谷院長の院長室 | RIMATE A Studios | 埼玉・新座市 |
| 赤ん坊発見のコインロッカー | 丸久駅前ビル西側 | 東京・赤羽 |
| 餃子の大衆酒場 | かぶら屋 赤羽店 | 東京・赤羽 |
| 明希が走った商店街 | 赤羽一番街商店街 | 東京・赤羽 |
| 厚生労働省の外観・検討会 | さいたま市役所 | 埼玉・さいたま市 |
| 支援施設「HOMEうぶごえ」が入るビル | プラネアール西新宿 | 東京・新宿 |
病院の外観と会議シーン、そして厚生労働省まで、公的で権威的な空間ほど格式ある建築やホテルが使われています。一方で明希の生活圏は赤羽の商店街に置かれ、権威と生活のコントラストがロケ地の選び方にそのまま表れていました。
聖フィオナ病院はどの建物で撮影され、どんな場所なのか
『ファーストクライ 母子救命救急班』のロケ地でもっとも印象に残るのが、セレブ病院・聖フィオナ病院の重厚な外観とラウンジです。この聖フィオナ病院を演じているのが、東京・丸の内の日本工業倶楽部会館でした。石造りの重々しいファサードと、格式ある内部空間が、富裕層向け病院という設定に説得力を与えています。
聖フィオナ病院の顔になった日本工業倶楽部会館
公式情報:日本工業倶楽部会館は、大正9年(1920年)に竣工した鉄骨鉄筋コンクリート造の建物で、地上5階地下4階の規模を持ちます。設計は横河工務所、ファサードは松井貴太郎が担当し、日本では数少ない本格的なセセッション様式(ユーゲント・シュティル)の大正建築として知られています。1999年には登録有形文化財に登録されました。
公式情報:正面屋上には彫刻家・小倉右一郎による二体の人像が置かれています。ハンマーを持つ男性像は石炭を、糸巻きを持つ女性像は紡績を表し、戦前の日本経済を支えた二つの産業を象徴しています。2003年には老朽化のため南側部分を保存・再現したうえで建て替えられ、現在は隣接する高層ビルと一体で使われています。
この会館は撮影で使われる建物の定番でもあります。過去にはTBS『下町ロケット』新春ドラマ特別編で帝国重工の役員会議室として、テレビ朝日『グ・ラ・メ!~総理の料理番~』で委員会の会場として、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』にも登場してきました。格式ある会議室や役員室が必要なとき、真っ先に候補に挙がる建築なのです。
シーン考察:40作品以上のロケ地を訪ねてきた経験から見ると、聖フィオナ病院にこの会館が選ばれたのは、おそらく「金持ち病院=新しくてきらびやかな高層ビル」という安易なイメージを避けたかったからじゃないかな、と思います。大正建築のどっしりした石の質感は、成金的な派手さではなく、長く続く名門の重みを感じさせます。神谷玲子院長(真矢ミキ)が率いる聖フィオナ病院の「伝統ある富裕層向け病院」という空気に、この建築の歴史がそのまま乗っていました。
しおり会館の玄関ホールに立つと、天井の高さと石の冷たさに背筋が伸びます。ここが聖フィオナ病院のロビーだと思うと、セレブ病院の敷居の高さがそのまま自分に迫ってくる感じがしました。
病室と会議室は千葉・埼玉の施設で撮られていた
聖フィオナ病院の内側は、複数の施設に分かれて撮影されています。病室と院内レストラン(劇中の4階ラウンジ・フジビュー)は、埼玉県富士見市の恵愛病院(グランドスイート/針ケ谷526)で撮られました。恵愛病院は産科・婦人科を持つ病院で、実在の医療施設のラウンジがそのまま高級病院の設定に生かされています。
神谷玲子が母子救命プロジェクトを説明した大がかりなカンファレンスは、千葉市のオークラ千葉ホテルの宴会場「ブリストル」(中央港1-13)が舞台でした。ホテルの宴会場ならではの広さと照明が、病院の記者会見のような場面に格を与えています。さらに院長室は新座市のRIMATE A Studios(馬場2-5)というスタジオで組まれており、外観・ラウンジ・病室・会議室・院長室がそれぞれ別の場所という、いわば建築のコラージュで聖フィオナ病院が成立していました。
シーン考察:一つの病院に見せるために丸の内・富士見・千葉・新座の施設を継ぎ合わせるのは、医療ドラマではよくある手法です。ただこの作品の場合、外観に文化財建築、会議に一流ホテルの宴会場を当てているあたり、「聖フィオナ=別格のセレブ病院」という記号づけを、建物のグレードで徹底しているように見えます。
ドラマで見た聖フィオナ病院、実物とどう違う?なぜこの建築群が選ばれた?
画面のなかの聖フィオナ病院は一棟の巨大病院に見えますが、実際には丸の内の日本工業倶楽部会館を外観とロビーに、埼玉と千葉の施設を内部に割り当てた合成です。ロケ地を知って改めて見ると、外観のカットと病室のカットで建物の質感が少し違うのがわかります。石造りの重厚な玄関から、明るく機能的な病室へ切り替わる瞬間に、複数施設のつなぎ目が隠れています。
映像では、日本工業倶楽部会館の格式が「聖フィオナ病院の顔」として強調され、生活感のある病室部分は恵愛病院の実際のラウンジで補われていました。ドラマは会館の屋上彫刻や登録有形文化財という背景までは説明しませんが、その歴史ある佇まいが無言のうちに「名門病院」の雰囲気を作っています。
シーン考察:脚本の浜田秀哉さんが描くのは、華やかなセレブ病院の内側で母子の命と向き合う医師たちの物語です。だとすれば、外側の華やかさ(丸の内の名建築・一流ホテル)と、明希が生きる下町(赤羽の商店街・大衆酒場)を意図的に対比させたのは自然な選択に思えます。きらびやかな器のなかで、泥くさく命を救う——そのテーマの二面性が、ロケ地の落差そのものに宿っているのかもしれません。実際の場所を並べてみると、演出の狙いが逆算で見えてきます。
ファーストクライのロケ地への行き方と、赤羽・丸の内で楽しむポイント
最後に、ファーストクライのロケ地を実際にめぐるための行き方と注意点をまとめます。赤羽の下町エリアと丸の内の名建築は、電車移動でつなげば半日で回れる距離です。
| 施設 | 最寄り・アクセス | 訪問の注意 |
|---|---|---|
| 日本工業倶楽部会館 | JR・地下鉄「東京」駅丸の内北口からすぐ | 会員制施設。内部は非公開のため外観のみ見学 |
| 赤羽一番街商店街・かぶら屋 赤羽店 | JR「赤羽」駅東口から徒歩約1〜3分 | 営業中の商店街・飲食店。通行や来店客への配慮を |
| 丸久駅前ビル西側 | JR「赤羽」駅西口からすぐ | 一般の雑居ビル。長時間の撮影・立ち止まりは控える |
| オークラ千葉ホテル | JR「千葉みなと」駅から徒歩約3分 | 宴会場は利用者専用。ロビー等は一般客としてマナー厳守 |
| 恵愛病院 | 東武東上線「みずほ台」駅からバス | 診療中の病院。院内撮影・見学は不可、外観のみ |
なかでも恵愛病院と日本工業倶楽部会館、オークラ千葉ホテルは、実際に稼働している病院・会員制施設・ホテルです。患者さんや利用者、働く人が行き交う場所なので、外からそっと眺めるだけにとどめ、敷地内に立ち入っての撮影は避けてください。赤羽の商店街や酒場も、営業中のお店です。写真を撮るときは店内や他のお客さんが写り込まないよう気をつけたいところです。
おすすめは、丸の内で会館の重厚な外観を見上げてから赤羽へ移動し、一番街のアーケードを歩いて明希の走った道をたどるルートです。名建築の格式と下町の温かさ——聖フィオナ病院と光井明希の二つの世界を、自分の足で行き来できます。餃子の一皿を前に、あの母子救命の物語を思い返してみてください。
しおり丸の内の石の玄関から赤羽のアーケードへ。ロケ地を続けて歩くと、聖フィオナ病院の敷居の高さと、明希の暮らしの近さが同じ一日のなかでつながります。物語の温度差が、そのまま街の温度差でした。
思い出は、ロケ地に宿ります。『ファーストクライ 母子救命救急班』を観返すとき、聖フィオナ病院の外観に日本工業倶楽部会館の歴史を、赤羽のシーンに一番街の雑踏を重ねられたら、あの産声の切実さがもう一度よみがえるはずです。話数が進んで新しい撮影地が確認できたら、この記事でも確定した場所だけを追記していきます。
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